|
|
6.飼育(給餌)
猛禽類の飼育で一番大切な作業は、個体の健康状態を維持するための“給餌”で
はないかと思います。また、個体をフライトさせる場合、体重のコントロールが
非常に重要なので、ちゃんと給餌の仕方を修得しましょう。また、健康管理の指
標として、給餌前後に個体の体重を計って記録すると同時に、糞の状態や個体の
状態をチェックすることをお薦めします。
餌の種類は、マウス、ウズラ、ヒヨコの3種類があり、冷凍した状態で販売され
ています。個体を購入したショップなら、これらの餌を提供しているはずです。
猛禽類用の餌を提供していないようなショップでは、個体を購入しないほうがよ
いでしょう。猛禽類に関する十分な知識とスキルを持ち合わせていない証拠だと
思います。冷凍餌は、爬虫類専門店でも取り扱っていますので、そちらを利用す
る手もあります。
フクロウは、必要なすべての栄養分を餌から取得します(水分も含まれると思い
ます)。動物堂さんの説明によると、栄養価は マウス>ウズラ>ヒヨコ の順で
高いとのこと。“ヒヨコは成鳥向けで、他の餌との組合せで使用するとよい”と
教えられました。栄養価が高い餌ほど、体重の増加につながります。つまり、マ
ウスとウズラを同じ分量与えたとしても、体重の増え方は異なるのでしょうね。
また、猛禽類の体重コントロールの手法として、washed meat を使用するようで
す。これは、解凍した餌をぬるま湯で洗って、意図的に栄養価を落とした餌です。
つまり、お腹は一杯になるけれど、カロリーは押さえられているため、同じ量の
餌をあげているにも関わらず、体重を落とすことができます。
朝、その日の餌を冷凍室から冷蔵室へ移しておき、夕方帰宅するまでに自然解凍
させます。もしくは、帰宅してから室温で数時間放置して解凍します。準備を忘
れてしまった場合は、ZipLock のような完全密封のビニール袋に入れて、ぬるま
湯を使って解凍します。与える餌は、必要に応じて腸抜きをします。人工飼料を
食べていない小さいマウス(例:ファジー)の場合は、腸抜きしなくても大丈夫
のようです。「自然界では捕獲した虫や小動物をそのまま食べているのだから、
わざわざ腸を抜く必要はない」という人もいるでしょう。私個人の意見としては、
潜在的な悪影響を少しでも軽減するため、マウスの胃腸を除去しています。ウズ
ラとヒヨコの場合に除去する部分については、ショップに聞いてください。
個体に合わせて、食べやすい大きさに切り刻みます。キッチン用のハサミを餌用
に1つ用意しましょう。中型以上の個体なら、餌を丸飲みしてしまうのかな。う
ちのスピックスは小型なので、刻んだものを与えてます(ファジーなら頭から丸
飲みした)。フィストに来るかどうかは、空腹感に比例しますね。例えば1cm
ぐらいの大きさを3口程度食べると反応が悪くなるような時は、姑息な手段です
が、更に細かく刻んでやると、1回に食べる量が少なくなるので、良い反応を長
く持続できると思います。
@解凍 A切開 B腸抜き
栄養剤、消化補助剤、換羽剤など、薬の投与が必要となる場合があるでしょう。
薬の必要性および使用方法については、ショップに相談してください。猛禽類の
場合、他の鳥類と違って、水に溶かして与えるのではなく、餌にまぶしたり混ぜ
たりして与えるようです。
To be continued...
|
|